くぅばーたん 福になる31忘れられない子守唄

 

 

 探してごらん、虹の向こう。
 夢の下のシロクマさん。
 食べ過ぎちゃって、お腹が痛い。

 シクシク泣いたあの夜の、忘れられない子守唄。

 感謝の気持ち、さーどうぞ

 「これが、ライさんの手紙?」

 くぅばーたんが、こども達の顔を見た。 

 「預かったのはあたしよ。孫代表だって」

 と、いったのはサーちゃん。

 「皆で考えて、ナゾを解いたんだよ」

 「シロクマさんを見つけたのはボク」

 と、タッ君とナッちゃんが胸を張った。

 「オレたちも頑張ったねー、お兄ちゃん」

 「うん。まーな」

 真一君も裕信君も、手柄を主張したい。

 「でも、五百万もの大金を、どうして隠してたんだ」

 五郎さんの声が、いつもに無く厳しい。

 「そ………、それは………」

 顔を見合わせて、うつむく子ども達。

 「もう………しません」

 裕信君が、小さな声で謝った。

 「又したくても、五百万円もの大金を目にする事は、生涯二度とないだろうけどね」

 眼鏡の奥で、五郎さんの目が笑った。

 「ところで、まだ解けてないのは?」

 「『忘れられない子守唄』の所」

 「うーん、子守唄ね。くーちゃんが歌うのは、どんな歌だったかね?」

 ごろうさんが、口を尖らせて考えた。

 「いろいろ有りますけど……。あたし、レパートリが広いから」

 くぅばーたんの鼻が上を向く。

 「いや、くーちゃんのおばーちゃんが、ライ君に歌ってあげたかもしれない歌で」

 と言う五郎さんをさえぎって、くぅばーたんは歌い出した。

 「♪ねんねんねん。おころりとん。
   ねんねんお山のタヌキがポン。
   ポンポンポンここ、腹づつみ。
   叩いて聞かすよ、ねんころとん。

  ♪ねんねんねん。おころりとん。
   ねんねんお山のキツネがコン。
   コンコンコロリン、ひと踊り。
   歌って聞かすよ、ねんころとん」

 「それ、それ!、ばーちゃんの子守り!」

 こどもたちが、いっせいに叫んだ。

 「そうか、それが、くーちゃんのおばーちゃんの………」

 くぅばーたんが、頭を振って、遠くを見つめていった。

 「ううん。これ、あたしのばーたんの子守唄じゃないの。あたしがこの歌を歌ったら、ばーた

んが言ったもん。『くぅばーたんは、作り歌が上手だね』って。でも、あたしが作ったんじゃな

。前から、知ってた歌」

 「じゃ、だれが?」

 くぅばーたんの目から、涙が溢れ出た。

 「ママよ。ママが作って歌ってくれた子守唄よ。ライちゃんと二人で、ポンポコポンって、歌

いながら跳ねたりして……。ママ、ママ、ママー!」

 くぅばーたんの胸中で、何かが溶け出したようだ。