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くぅばーたん 福になる「ハッピーニューヨク!」 |
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2008年の元旦は、静かに明けた。 新年、明けましておめでとう。 ハッピーニューイヤー! くぅばーたんは、キッチンの窓からこぼれ入る朝日を見ながら、ベッドを抜け出せずに居た。 今年は珍しく‥‥‥、というか、初めて五郎さんと二人きりのお正月だ。 「誰もいないと、気が抜けちゃうわね」 くぅばーたんは、準備万端整えた和室のテーブルの様子を思い浮かべて、フホッ! 正太郎さん家族は、サーちゃんの念願かなって、ディズニーランドでお正月。それも、ベイサ イドのホテルに泊まって、三日間通うと張り切って、大晦日に出かけていった。 美鈴さん一家は、静岡の一也さんの実家でお正月。 野口さん一家と、キーちゃんと谷さんの六人は、スキーをしに、山形へ出かけていった。 「あたしも、温泉にでも行きたかったわ」 くぅばーたんの旦那さんの五郎さんは、郵便局に勤めていたから、お正月も大忙し。旅行どこ ろか、正月休みも取れなかった。 それも、昨年までの話。 「退職したんだもの、温泉に出かけても良かったんだけど‥‥」 五郎さんは、初めてゆっくり出来るお正月を、家族揃って迎えるつもりだった。 でも、皆は、てんでに出かけてしまった。 「つまんないなー」 五郎さん以上に、くぅばーたんは不満。 「寝正月にしようかしら」 と、布団をかぶりかけたところへ、五郎さんの叫ぶ声が聞こえた。 「くーちゃん、お風呂が湧いたよー。大風呂を湧かしたんだよ、早くおいでよー」 「大風呂を湧かした?」 「大志館」の奥の、今は洗濯場として使っている風呂場には、塾をやっていたときの名残で、 一度に十人はゆったり入れる大きな風呂が有る。 でも、水が沢山必要なのと、薪で湧かす手間が大変なので、夏に一度、水を張るだけで、もう 何十年も湧かした事が無い。 くぅばーたんは、飛び起きると、大風呂へ飛んでいった。飛び込みたい気分で。 大きな風呂は、ほこほこと湯気を立て、入いり頃だった。 「くーちゃんへのお年玉だよ。長い間、お正月返上に付き合ってくれてありがとう」 五郎さんの眼鏡が、湯気で曇っていた。 「こんな素敵なお年玉、独り占めには出来ないわ!」 さっそく、くぅばーたんはしーちゃんへ電話。 「大風呂を湧かしたのよ、昔の様に、入りに来てー」と。 その知らせは、次々と広まって! 幼馴染みのしーちゃんにリューちゃんにヒコタン。裏の佐竹さんご夫婦もやってきて。 皆で楽しく「ハッピーニューヨク!」 「大志館」のお正月は、やっぱりにぎやかだよ。 |