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「ぶっちゃけた話、おたくの幼稚園はどうなるの?」 野口の母ちゃんが、ワインの栓を抜きながら美鈴さんにきいた。 「売る事になりそう」 と、美鈴さんが、ワイングラスを差し出した。 「それって、廃園?それとも、オーナーチェンジ?」 麗さんも、ワイングラスを差し出しながらきいた。 「大志館」に住むママ達の日曜日のお楽しみ、午後のワイン会だ。 「広子さんも居ればよかったのにね」 「帰り、遅いね」 「うん。遅すぎ。少し心配」 里帰りが長引いている広子さんとサラチャンの事が、三人は心配なのだ。 「でも、こうして、酒盛り出来るのも、武蔵さんの残してくれたワインのおかげ」 アメリカのワイナリィーの権利を持っていた武蔵さんの所には、毎年大量のワインが送られて来たのだ。地下室に沢山眠っている。 三人は、ガブガブとワインを飲んでいる。 「毎週三人で、3本づつ空けて、一月で12本。1年で、144本。一本3000円として………432000円。432000円!すごい遺産よ」 「それも、毎年アメリカから送ってくるんだから、この先、何十年もだ」 「有り難う,武蔵さん! 「飲んじゃおう!」 「飲むゾー!」 と、三人は大いに盛りあがる。 「ところで、幼稚園の事だけど………」 「買い手の房総不動産は、幼稚園経営は続けたいって言ってんだって」 「そうだよ、ニュータウンには幼稚園は必需品だもん。だいじょうぶ、園長交代なだけで、幼 稚園は続くって」 「でも、房総不動産の社長って、やな奴だよ。いちゃもんつけては値切ろうとして」 話も大いに盛りあがる。 「ところで、お義母さんが、一肌脱ごうと言ってたとかきたけど、なにするの?」 麗さんの質問に、「分かんない」と美鈴さんが肩をすくめた。 「大家さん、きのうのパーティーの時、カケスの社長に、『東幼稚園の土地って幾らぐらいな ら買えるの』ってきいてた」 「それで、カケスは何て、答えたの?」 「『ここの畑を売ったぐらいだね。何ならここ買うよ』って、ケラケラ笑ってた」 「それって、バカにしてる」 「お義母さん、かわいそうー」 「どっちもこっちも悪党ばっかり!」 「これが、飲まずに居られますっかってんだ!」 と、怒りながら、三人は、ワインを飲みまくった。
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