62話 くぅばーたん40「作戦成功!」

 「サラちゃんのママ、大丈夫ですかね」

 くぅばーたんは、背中におぶったサラちゃんに話しかけながら、体を揺すった。

 サラちゃんは、ウトウト眠りそうだ。

 「ただいまー、あれっ?おばあちゃん、何でサラをおぶってるの」

 元気な声の主は、ナッちゃん。

 「広子さんが、お出かけしたのよ。それでね」

 「お留守番か。ぼく、一緒に居てあげるよ。今ランドセル置いて来るから待っててね」

 ナッちゃんは、急いでランドセルを置きに、二階へ上がって行った。

 「ねえー、おばあちゃん。おやつ何?ありゃ、サラか」

 カバンを背負ったまま、キッチンをのぞいたのはサーちゃん。

 「サーちゃんの好きな、人参ケーキよ」

 「やったね!あたし、いっぱい食べる」

 サーちゃんもカバンを置きに、部屋に走って行った。

 「ただいまー」と、帰って来たばかりのター君が、サーちゃんの後を追った。

 この騒ぎで、眠りかけていたサラちゃんは、すっかり目が覚めてしまったようだ。

 「人参ケーキ、二本で足りるかしら」

 そういいながら、くぅばーたんは、パウンド型の人参ケーキを切って、皿に盛った。

 「飲み物は、麦茶でいいわね。サラちゃんも、飲みますか?」

 サラちゃんが、くぅばーたんの背中で、手足をバタバタとさせた。

 ナッちゃんとサーちゃんとター君。それにサラちゃんもまざって、おやつの時間。

 そこへ、広子さんが帰ってきて、

 「あらあら、サラまで、いっちょまえに」

 と、ケーキを持ったサラちゃんを見て、笑った。

 その笑顔を見て、くぅばーたんは、ホッと胸を撫で下ろした。 

 「サラママ、どこいってたの」

 サーちゃんが、人参ケーキにかぶりつきながらきいた。

 「前の家に、荷物を取りにね」

 そういって、広子さんは、大きな旅行カバンと、紙袋を二つ、指差した。

 「それって、危ないんじゃないの」

 「すげー危険だよ。やつに会ったら」

 「ぶたれたちゃうかもしれないよ」

 と、サーちゃんとター君と、ナッちゃんまで、心配そうに言った。

 「心配してくれて、ありがとう。でも、大丈夫だった。

ちゃーんと留守になるように、作戦立ててあったから。ねー、大家さん」

 広子さんが、グーサイン。     


    

 「転居届を出して、ついでに、離婚届も出して来ちゃった」

 「離婚届!」

 これには、くぅばーたんもビックリ。

 「それがね、大家さん。サラの母子手帳を探していたら、喧嘩した時に、無理矢理書かされた

離婚届が出て来て……。それでね」

 広子さんは、Vサイン!

 「ここに来てから、あたしの人生、ラッキーづくめ!サラたん、ママは頑張りますよ!」

 そこで、皆で、「乾杯!」だ。

「くぅばーたん魔女になる」終わり