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「あれっ、おばあちゃん、そんな格好でなにするの」 くぅばーたんを見つけて、ター君が叫んだ。 ター君が,大騒ぎするのも無理は無い。 くぅばーたんは、ライトのついたヘルメットをかぶって、廊下に立っていた。 早速、ター君が、大きな声で、皆を呼んだ。 「ねー皆ー、来てみなよ!おばあちゃんが変だよー、見てみて!」 その声に、真っ先に飛んで来たのは、ナッちゃん。ミーちゃんも、付いて来た。 「あー、いいな、そのお帽子。ちょっと貸して」 ミーちゃんが、ヘルメットを指差した。 「その頭の上の電気、つくんだよね。ぼくも、かぶってみたい」 「オレが先に決まってんだろ」 ナッちゃんとター君が、くぅばーたんに飛びついた。くぅばーたんは、ドスンと尻餅。 「これは遊びじゃないのよ、お仕事なの」 くぅばーたんの声が、荒くなる。 「何のお仕事?」 「武蔵さんの部屋の地下室の……」 地下室ときいて、子ども達は、興奮! 「地下室だって!」 「武蔵さんの部屋に、地下室だって」 「懐中電灯つけて、探検だ!」 サーちゃんと裕信君もやって来て、騒ぎは広がる。 そこへ、五郎さんが帰って来て、 「おお、賑やかだね、何事が始まったの」 と、笑いかけた。 くぅばーたんが、しかめっ面をして見せた。 「五郎さんも手伝って。武蔵さんの部屋の地下室に入るのよ」 「地下室って、あの防空壕のかい?」 「防空壕?なにそれ?」 子どもたちは、ワイワイ、ガヤガヤ。 五郎さんが、説明だ。 「昔、おじいちゃんやおばあちゃんがミーちゃんぐらいの時、日本は戦争をしていて、敵の爆 弾から身を守るために、穴を掘って隠れ場所を作った。それが、防空壕さ。 ところで、くーちゃんは、何しに防空壕へ?」 「しまってあるワインを数えるのよ」 「ワインなら、キーちゃんが数えてあるよ。で、そのワインをどうするの?」 「売ってくださいって」 「売る」ときいて、サーちゃんは大はしゃぎ。 「あたしが、お店屋さん」 「おれも、お店屋さん」 「あたしもやりたーい」 子ども達は、大はりきり。 かわりばんこに、くぅばーたんのヘルメットをかぶって、ワインの踊りだ。
武蔵さんは、地下室に何百本もワインを持っている。ワイン農園の分け前だ。 それを売って、広子さんとサラちゃんのために使うつもり。 武蔵さんの退院は、もう間もなくだ。 |
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