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くぅばーたんの朝の楽しみ。それは、玄関前の掃除。 と、いうか、掃除をしながら登校する子ども達に「お早う!」と声をかけるのが楽しいのだ。 「サーちゃんおばあちゃん、行ってきまーす」 と、朝一番に飛び出して行くのは、裕信君。 その後を追いかけて、 「お兄ちゃん待ってー」 と、階段を転げるように急いで駆け下りてくるのが真一君。 「ター君おばあちゃん、お早うー」 と、靴をひっかけてかけて、裕信君を追う。 くぅばーたんのことを、裕信君はサーちゃんおばあちゃんと呼んで、 真一君は、ター君おばあちゃんと呼ぶ。 裕信君は、サーちゃんの同級生で、真一君は、ター君の同級生。四年生と二年生だ。 「もー、ター君たら、イヤンなっちゃう」 と、毎朝プーッとした顔で部屋を出てくるのが、サーちゃん。 途中まで一緒に行こうと、孫達を玄関で待っていた五郎さんに、 「サーちゃん、朝からふくれていると、ブスになるぞ。」 といわれて、サーちゃんは、言い返す。 「おばあちゃんみたいに?」と。 「おばあちゃんは、ブスじゃ……」 と、返事に困るおじいちゃん。そんなおじいちゃんを見て、サーちゃんの顔が笑顔になる。 いつもなら、そこに、美鈴さん一家が現れるのだ。だが、今日は、美鈴さんの姿が無い。 ミーちゃんとナッちゃんと、一也さんだけ。 「あら、美鈴は?」 「朝、早くに出て行きました。職場で、なんか有った様で………。すいませんが、 お義母さん、ミーちゃんを今日一日、預かってもらえませんか?」 そういって、一也さんは、頭を下げた。 「あら、ミーちゃん、具合が悪いの?」 「どうも、旅行の疲れが出たみたいで」 それをきいて、ナッちゃんが、 「ぼくも、疲れた」 と、くぅばーたんに抱きついて来た。 「だめよ、ナッちゃんは、学校の人でしょ。一年生、頑張れ!でしょ。さっ、行こう」 サーちゃんが、ナッちゃんの手を引っ張って出発だ。 「サーちゃん、行こうー」 門のところで、真帆ちゃんと亜由美ちゃんが手を振っている。 三人のお姉さんに取り囲まれて、ナッちゃんは、嬉しそうに歩いて行く。 「おーい、ター君、置いて行くぞー」 五郎さんに呼ばれてはじめて、ター君が部屋から顔を出した。 「おじいちゃん、郵便局のところまで、自転車に乗せて行って」 ター君は、五郎さんの自転車の後ろに乗って、出発だ。 くぅばーたんは、門の外で皆を見送る。皆の後ろ姿が小さくなって、見えなくなるまで。 今朝は、ミーちゃんと一緒に。 |