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ター君は、つまんない。 「僕もどっかに行きたいよ」 連休が始まって、キーちゃんちは、一也さんの田舎、静岡へ。 野口さん一家も、故郷の岩手へ里帰り。 「ぼくも、新幹線に乗りたーい!」 パパの正太郎さんが、いやいやと、首を横に振った。 「毎日新幹線で移動しながら働いてんだよ、パパは。休みの日ぐらい、家にいさせてくれ」 サーちゃんは、もっとつまらない。つまらないどころか、腹を立てている。 (だって、いやなんだもん) せっかくパパが休みなのに、パパは、大掃除の手伝い。 隣の部屋、お化けがすんでる「開かずの間」の片づけ。 そこに、海野さん親子が住むのだという。 (だいいち、あそこ、あたしの部屋だし) いつか、くぅばーたんが、サーちゃんに、「使ってもいいよ」と言ってくれた部屋だ。 (なんでも、あたしの物、取っちゃってさ) サーちゃんが腹を立てている相手は、海野さん? 「おばあちゃん、さくらちゃんばっかりかまっちゃって。あたしのおばあちゃんなのに」 サーちゃんは、一言文句が言いたくて、くぅばーたんの部屋へ。 くぅばーたんは留守。部屋には、海野さん親子だけが、居た。 「何してるの」 「うん?この子、うんちをしちゃったの」 さくらちゃんは、ママにオムツを替えてもらっていた。 「この子のおしり、赤くなってるのよ。タオルで拭いたあげたいんだけど、タオルを濡らして くる間、この子を見ててくれない」 「いいよ」 おむつを外されて、足をばたばたさせているさくらちゃん。 サーちゃんを見て、にこにこ笑ってる。だが………。 その足には、沢山の青あざ。お腹にも、お尻にも。 サーちゃんは、自分の手で、自分の口にふたをした。そして、 (わー、かわいそう) という声をのみこんだ。 大人達が、「開かずの間」の片付けをしている間、サーちゃんは、さくらちゃんと遊んだ。 何でもなめちゃうさくらちゃんに貸すのは××××だけど、お気に入りのぬいぐるみ、 羊さんも貸してあげて。 サーちゃんは、海野さん親子が、気の毒だった。 さくらちゃんが、本当に,本当に、かわいそうだった。 片付いた「開かずの間」が、虹色に輝いているのを見るまでは。 「あたしが、子供の頃使っていた部屋なのよここは。魔法の国みたいでしょ」 と、くぅばーたんがいうのを聞くまでは。 (あたしの・・・部屋・・・) |