26話 くぅばーたん6「おむすび注文板」

 春休みも、残すところ、あと二日。

 「おむすび注文も、終わりね」

 そういいながら、くぅばーたんは、階段の下にぶら下げてあった黒板を、外した。

 これは、くぅばーたん特製のおむすびの注文板。

 学校が休みになると、この「おむすびの注文板」の出番だ。

 「大志館」の大人達は、全員働きに行っているので、学校が休みの間子ども達は、お弁当を持って学童保育に行ったり、くぅばーたんと家で過したり。

 「どうせ、毎朝、五郎さんのおむすびを握るんです。三つも五つも、たとえ十個になっても大して手間は変わらないわ」

 くぅばーたんはついでに、希望者のおむすびを握ってあげる事にしている。

 春休み、第1日目は、おむすびと書いた横に、正の字が2つ並んだ。

 おむすび 
 正 正

 くぅばーたんには、孫が4人居る。

 懸巣小学校4年の関口紗香、サーちゃんと、その弟で2年生の大樹、タッ君。

 それから、今度懸巣小学校に入学する竹田夏也、ナッちゃんと、妹の美穂、ミーちゃん。

 ミーちゃんは、4歳。保育園に行っているので、お昼ご飯は、保育園で食べる。

 (サーちゃんとタッ君とナッちゃんの三人で、十個?)

 くぅばーたんのおむすびは、かなり大きめ。

 「ただいまー、おむすびある?」

 「腹へったー」

 「あたしも、あたしも」

 「ぼくもー」

 と、台所に入ってきたのは・・・。

 サーちゃんとター君とナッちゃんだけでは、なかった。二階の3号室の野口さんのところの裕

信君と真一君もいっしょ。

 次の日のおむすび注文は、正の字が3つ。

 「まあー、みんな良く食べる事、うふふ」

 くぅばーたんは、嬉しそう。

 けんかにならないように、しゃけとたらことうめぼしで、5個ずつ握った。

 それから、大きくて分厚い卵焼きも焼いて。

 たくあんと白菜づけも、ドンブリに山盛りにして。

 くぅばーたんは、子どもたちが、もりもり食べるのを見るのが、大好きだ。

 三日目。おむすびの注文は・・・!

 たらこ7 しゃけ7 うめぼし2 ツナマヨネーズ6 と、注文がつけてあって、おまけに、

「おかずはコロッケにしてください」と、おかずまで指定してあった。

 くぅばーたんは、怒りもせず、楽しそうに、

朝早くから、いそいそとおむすびを握った。

 4日目。たらこ9 しゃけ8 うめぼし2 ツナマヨネーズ8 コンブ6

     ?友だちも食べにきます。

 くぅばーたんは、ニッコリ笑って、言った。

 「明日は、お赤飯と天ぷら結びも作りましょう。明後日は、混ぜご飯のおむすびですよ」

 くぅばーたんのおにぎり、大人気だ。

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