25話 くぅばーたん5「おむすびゴロリン」

 くぅばーたんは、毎日おむすびを握る。だんなさんのおべんとうだ。

 くぅばーたんが、だんなさんの五郎さんにきいた。

 「いつも同じ物で、飽きない?」

 「いや、いつ食べても美味しい。毎日食べても、飽きない。

  くーちゃんのおにぎりは、世界一だよ」

 五郎さんは、うれしそうにそう答えた。

 くぅばーたんは、五郎さんのことを、「おむすびゴロリン」だと、思っている。

 五郎さんは、おむすびをもって、五軒先の郵便局に働きにいく。

 そこは、五郎さんの実家,生まれた家でもある。

 五郎さんは、くぅばーたんのおにぎりを「世界一」といったが、評価は正しいか?

 なにしろ、五郎さんは、くぅばーたんのおにぎりしか食べたことが無いから。

 いや、結婚四十年の間には、くぅばーたんがおむすびを作れなかったことが、四度有った。

 くぅばーたんが、お産で入院していた時、三回と、ドアに手をはさんで、右手の指、4本を痛

めた時!

 あの時は、大変。

 お昼に、カップ麺をすする五郎さんを見た人が、

 「「大志館」の奥さんとだんなさん、どうかしたらしいよ」

 と言って、

 それを聞いた人が、

 「五郎さんのところ、けんかしてるって」

 と、勘違いして、

 「けんかしたから、弁当を作ってもらえないらしい」

 「この分だと、離婚かな」

 人から人へとウワサは広がって、町中のウワサになった

 ウワサを打ち消すために、次の日から、五郎さんは、自分でおむすびを作って持っていった

が、

 「そんなまずそうなおむすび、あたしが作ったなんて、思われたくないわ」

 と、くぅばーたんは不満。

 やっぱり「くぅばーたんのおむすびが世界一」なのだ。

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