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(怪しいわねー。何を企んでるのかしら) と、くぅばーたんが、壁の時計をにらんだ。 呼ぶまで部屋に居てといわれてから、かれこれ2時間は経った。 その時、タッ君のくぅばーたんを呼ぶ声。 「ばーちゃん、もういいよー」 くぅばーたんが部屋を出てみると! ホールは、パーティー会場に早変わり。 天井は輪飾りで飾り立てられていて、ホールの中央にはご馳走の並んだテーブルまで用意され ていた。 そして、「関口くららさんを励ます会」という立て看板まであって! 「大志館」の皆が、拍手でくぅばーたんを迎えた。 「ささ、カンパイ、カンパイ」 「大家さんに、ビールをあげて」 「ワインが良いんじゃない」 盛り上がる皆を静めて、 「ちょっと待って、パーティーは大歓迎だけど、どうしてわたしが励まされるのか、誰か説明 してちょうだい」 と、くぅばーたんは、ホールを見回した。 見ると……、「大志館」の連中ばかりではない。真帆ちゃんと亜由美ちゃん。うらの佐竹さん に、野口さんの伯母さん、五郎さんのお兄さん家族に、郵便局の人たちに、カケスの千兵さんの 顔もあって! 「この会の言い出しっぺは、子ども達よ」 美鈴さんの合図で、重そうに花束を抱えたミーちゃんを真ん中に、サーちゃん、タッ君、裕信 君、真一君、真帆ちゃん、亜由美ちゃん、一也君がホールの中央に進み出た。 「おばーちゃん、がんばって鬼退治をして下さい」 「鬼ママになんか負けるな!」 「鬼妹にもまけないでー!」 ミーちゃんまでが、くぅばーたんに花束を手渡しながら言った。 「ばーたん、アメリカのママにいじめられたら、ミータンが守ってあげるよ」と。 カケスの千兵さんが、頭をかきかき、 「お恥ずかしい事で。うちのバカ息子が、くーちゃんをいじめる奴らの手先だなんて」 と言って、頭を下げた。 「ともかく、皆がついてるからね」 「何があっても、譲歩しちゃダメよ」 「あんたは優しいから、心配だ。彼奴にしたい放題させちゃだめだよ」 カケスの千兵さんが、ポンと手を打って、 「したい放題って言えば、なんだか、ここに壁画があるとか。それも持って来いと言われたっ て、克彦が言ってたぜ」 と、言った。 「ここの壁画?なにそれ?」 「そんなもん見た事無いよ」 皆が口々に言う中で、サーちゃんが、 「隠し部屋の絵だ!」 と、奥の部屋を指差した。 (パパが書いてくれた『オズの国』の絵?ええっ!) くぅばーたんが叫んだ。 「渡さないわよー。全体渡さない!」 「そうだ、そうだ。エイエイオー!」 と、「関口くららさんを励ます会」は、盛りあがっていった。 |